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ECサイト構築の基本技術【HTML・CSS・JavaScript】
ECサイトの構築では、HTML・CSS・JavaScriptといった基本技術を土台に、ユーザーにとって使いやすく、信頼性の高いサイトを設計することが不可欠です。適切に構築することで、ユーザーに快適なショッピング体験を提供できるだけでなく、ECサイトの成果向上にもつながります。
本記事では、それぞれの技術がECサイト制作においてどのように活用されるのか、そして代表的なカートシステム(Shopify、Makeshop、EC-CUBE)に対応する際のポイントについて解説します。
HTMLで実現する構造とSEOへの影響
HTMLは、ECサイトの構造を定義する重要な要素です。商品タイトル、価格、説明、レビューなどの情報を意味に沿ったタグ(例:<article>や<section>)で記述することで、検索エンジンがコンテンツを正しく認識しやすくなります。構造化データ(JSON-LDなど)を活用することで、検索結果に商品レビューや価格などの情報を表示でき、SEO対策としても効果的です。
CSSによるデザインとユーザー体験の最適化
CSSは、サイトのビジュアルと操作性をコントロールする技術です。ブランドカラー、タイポグラフィ、ボタンやリンクのデザインなど、ユーザーの第一印象を決定づける要素を担います。
さらに、ホバーアニメーションやトランジション効果を加えることで、「購入ボタンを視認・操作しやすくする演出」や「商品画像の切り替え」など、購買意欲を後押しする仕組みが実現可能です。
また、ECサイトでは可読性の高いフォントサイズや余白設計が特に重要です。スマホユーザーも多いため、モバイルファーストでの設計が求められます。
JavaScriptによるインタラクションと動的機能
JavaScriptを使うことで、ユーザーの操作に応じてリアルタイムに情報を更新するインタラクティブなUIを実装できます。
たとえば、
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カートに商品を追加した際のポップアップ表示
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サイズ・カラーを選ぶと在庫状況が切り替わる機能
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合計金額を即座に更新する機能
といった動的な処理で、購入導線をスムーズにできます。
カートシステムに合わせたフロントエンドの構築とは
ShopifyやMakeshop、EC-CUBEなど、さまざまなECカートサービスが普及しており、それぞれに適した構築方法が求められます。
カートシステムごとの構造と制約
各カートシステムには独自のテンプレート構造や制約があります。たとえば、ShopifyではLiquidというテンプレートエンジン(=サイトのレイアウトや表示を管理する仕組み)が用いられ、HTMLと組み合わせて動的コンテンツを生成します。
一方、EC-CUBEでは「Twig」というテンプレートエンジンが採用されており、PHPとの連携により柔軟なカスタマイズが可能です。ただし、その分サーバー環境の構築やセキュリティ対策が必要になります。
各カートシステムの特徴まとめ
◼ Shopify
特徴: 世界中で使われているクラウド型プラットフォーム。Liquidという独自のテンプレート言語を用い、カスタマイズも可能。
得意な案件: スピーディに立ち上げたい/越境EC/SNS連携した販売
◼ Makeshop
特徴: 国内市場向けに最適化され、会員管理やポイントなども標準装備。
得意な案件: 国内BtoC向け/日本独自の商習慣に対応
◼ EC-CUBE
特徴: オープンソースで自由度が高く、大規模ECや業務システムとの連携も柔軟。
得意な案件: BtoB/業務フロー連動/独自ロジックを組みたいケース
スムーズな購入体験を実現するUIの工夫
スムーズな購入体験を実現するUIの工夫では、ユーザーが迷わず目的の商品を購入できる導線設計が欠かせません。検索バーやカテゴリメニューの分かりやすさ、カートに追加したあとの動作確認など、細部の使いやすさが離脱率に直結します。
さらに、UI改善にはユーザーテストやABテストを取り入れることも有効です。たとえば、購入ボタンの色や配置を変えるだけで、クリック率が大きく変わるケースも少なくありません。実際に「購入完了までのステップを1回減らすだけで、コンバージョン率(CVR)が数%改善する」こともあります。
心理的な仕掛けも重要です。「残り在庫わずか」「いま〇人が閲覧中」といった表示は、ユーザーの購買意欲を後押しします。ただし、過剰な演出は不信感につながるため、バランスを見極めることが大切です。
こうしたUI設計の工夫によって、ECサイト全体の成果を大きく左右することができます。
構築時に注意すべきポイント
フロントエンドを構築する際には、単に「動く」だけでなく、使いやすさ・表示速度・アクセシビリティも考慮する必要があります。
レスポンシブ対応とスマートフォン最適化
ECサイトはモバイルからのアクセスが中心です。メディアクエリ(=画面幅に応じてデザインを切り替える仕組み)を活用し、スマホでもストレスなく閲覧・購入できるUIを構築しましょう。
パフォーマンスと読み込み速度の改善
画像の最適化、CSSやJavaScriptの軽量化、そしてlazy load(=必要になったタイミングでコンテンツを読み込む仕組み)の実装により、ページの表示速度を改善できます。特にファーストビューの速度は、離脱率に直結するため重要です。
アクセシビリティとユーザビリティの両立
ECサイトにおけるUI/UXデザインでは、「誰もが使いやすいこと」と「快適に買い物できること」を両立させることが求められます。アクセシビリティとは、高齢者や障がいを持つ方も含め、あらゆるユーザーが支障なくサイトを利用できることを指します。例えば、十分な文字サイズやコントラスト比、スクリーンリーダー対応などが挙げられます。
一方でユーザビリティは「操作のしやすさ」や「スムーズな購入体験」に直結する要素です。たとえば、商品検索が直感的にできたり、カートから購入完了までが迷わず進めたりすることが重視されます。
まとめ
ECサイトの構築では、HTML・CSS・JavaScriptといった基本技術を土台に、ユーザーにとって使いやすく、信頼性の高いサイトを設計することが不可欠です。あわせて、UI/UXの工夫やアクセシビリティの配慮を取り入れることで、誰もが快適に利用できるECサイトへと成長させることができます。
当社では、Shopify、Makeshop、EC-CUBEなど、それぞれのカートシステムに対応したテンプレート設計や機能カスタマイズに対応しており、事業の目的や規模に応じた柔軟なご提案が可能です。集客や売上向上など「成果につながるECサイト制作」を目指し、戦略立案からデザイン・開発・運用まで一貫してサポートいたします。
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